マンダムのメンズブランド LUCIDO(ルシード)の「EXオイルクリア洗顔フォーム」は、チューブから出して自分で泡立てて使う洗顔フォームです。本記事ではマンダム公式の商品情報ページに掲載された全成分をもとに、洗浄基剤を石けんだけで組んでいるのか、ほかの洗浄成分を重ねているのか、公式が「W皮脂吸着パウダー」と呼ぶ粉体と清涼感の成分をどこに置いているかを整理し、日々の洗顔という文脈での特徴を中立に解析します。効能・効果を保証するものではなく、配合成分とその役割の解説を目的としています。

ルシード EXオイルクリア洗顔フォームの概要

本製品は130g入りのチューブタイプの洗顔フォームで、区分は化粧品です。公式の使用方法は、手のひらに適量(約2cm)を取り、よく泡立ててから使うというものです。公式の訴求は「40才からのねっとりアブラ徹底クリア」「W皮脂吸着パウダー+緑茶エキス配合」で、無香料・無着色・パラベンフリーとされています。2023年8月に同じJANコードのまま現行の製品名へリニューアルしており、本記事の全成分は現行品の公式表示(19成分)に基づいています。リニューアル前の旧処方とは成分が一部異なるため、手元の製品の表示と照らし合わせて読んでください。

洗顔料の洗浄基剤は、ミリスチン酸・ステアリン酸・ラウリン酸・パルミチン酸といった脂肪酸を水酸化Kで中和した石けんを土台にするかどうかで、大きく二つに分かれます。石けん系は泡立ちがよく、さっぱりした洗い上がりになりやすい一方、弱アルカリ性のため洗い上がりにつっぱり感が出やすい傾向がある、とされています。さらに石けんを土台にする洗顔料の中でも、石けんだけで洗浄を担わせるのか、糖系やタウリン系、アミノ酸系といった別の洗浄成分を重ねるのかで設計が分かれます。重ねる成分は、石けん単独の当たりの強さを和らげたり泡質を変えたりする方向で置かれることが多いとされます。本製品の全成分を追うと、脂肪酸4種と水酸化Kによる石けんのほかに洗浄を主目的とする界面活性剤は見当たらず、この並びの中では「石けん単独」の側に位置します。そこに粉体の含水シリカを加えた構成です。

ここで押さえておきたいのは、「皮脂」や「毛穴汚れ」を名乗る洗顔料だからといって、洗浄基剤が強い側にあるとは限らないという点です。皮脂や毛穴汚れの訴求は、基剤が石けん単独の商品にも、石けんをまったく使わない商品にも見られます。本製品は訴求と基剤の方向がそろって「さっぱり」側に寄っている例ですが、訴求語から基剤の系統を推測するのではなく、全成分で確認するのが確実です。

価格は、マンダムが発売時に示した価格が税込418円です。通販では3個パックなど販売形態によって表示価格が変わり、本サイトで取得した価格も要再確認の段階のため、価格を根拠にした割安・割高の判断は控えます。弱みとしては四点が挙がります。ひとつは石けん単独の基剤であるため、洗い上がりのつっぱり感が出やすい側の設計であること。ふたつめはメントールとエタノールを配合しており、清涼感やアルコールの刺激が苦手な人には合わない可能性があること。みっつめは自分で泡立てる剤型のため、泡立てネットなどで泡を作る手間がかかること。よっつめは、公式の「W皮脂吸着パウダー」が全成分上のどの成分を指すのかを公式情報から特定できず、訴求の中身を成分表だけで読み切れないことです。

注目成分の解析

脂肪酸4種と水酸化Kで組んだ、石けん単独の洗浄基剤

表示の上位は、水・グリセリン・ミリスチン酸・ステアリン酸・ラウリン酸・水酸化Kの順に並び、PEG-8を挟んでパルミチン酸が続きます。脂肪酸を水酸化Kで中和すると、脂肪酸のカリウム塩、つまり石けんができます。全成分の表示は中和前の原料名で書かれるため石けんという名前は出てきませんが、脂肪酸と水酸化Kが並んでいる時点で、洗浄の土台が石けんであることが読み取れます。

脂肪酸の種類によって、石けんの性格は変わるとされます。ラウリン酸は泡立ちの立ち上がりが早い方向、ミリスチン酸は細かく持続しやすい泡の方向、ステアリン酸とパルミチン酸は泡に厚みを持たせたり、フォームにクリーム状の硬さを与えたりする方向で使われることが多い脂肪酸です。複数の脂肪酸を組み合わせるのは、泡立ちと泡の持ちのバランスを取るための一般的な組み方です。

この処方で特徴的なのは、石けんのほかに洗浄を主目的とする界面活性剤が並んでいない点です。石けんを土台にする洗顔料では、糖系やアミノ酸系などの洗浄成分を重ねて当たりを和らげる設計も見られますが、本製品はそうした層を置かず、石けんに洗浄を担わせる構成です。ステアリン酸グリセリルはノニオン系の成分ですが、洗浄の主役というより、フォームの乳化や感触を整える目的で置かれることが多い成分とされます。

もうひとつ観察できるのが、ポリクオタニウム-7というカチオンポリマーの配合です。石けん系の洗顔料で、すすぎ時のきしみ感や洗い上がりの肌触りを整える目的で置かれることが多い成分とされます。表示順では脂肪酸よりかなり後ろに置かれていますが、配合量1%以下の成分は表示順が順不同でもよいとされているため、並び順だけで配合量を判断することはできません。

含水シリカと公式の「W皮脂吸着パウダー」

粉体として全成分に並ぶのは、含水シリカです。含水シリカは化粧品で、皮脂などを吸着する目的や、感触を調整する目的で使われる粉体とされます。表示順ではパルミチン酸の後ろ、ソルビトールの前に置かれています。

公式は本製品の特徴として「W皮脂吸着パウダー」を挙げていますが、全成分を追う限り、一般に吸着目的の粉体として読める成分は含水シリカ1種です。「W」が2種類の粉体を指すのか、別の意味を持つのかは、公式情報から確認できませんでした。そのため本記事では、訴求語と成分を1対1で結びつける読み方は控えます。

また、洗顔料は泡で洗ったあとに洗い流す製品です。吸着を目的とする粉体が配合されていても、それがどの程度の皮脂を洗い上がりに残さないかは、配合量や泡立て方、すすぎ方にも左右されます。粉体の配合をもって洗浄力の強さを保証するものではなく、処方の中に吸着を意図した層が置かれている、という観察に留めるのが中立です。

メントール・エタノールの清涼感と、保湿・整肌の層

中盤にはメントールとエタノールが続き、溶剤のエトキシジグリコールがその後に並びます。メントールは清涼感を与える成分、エタノールは溶剤として使われる成分で、この組み合わせは洗い上がりにひんやりとした使用感を持たせる方向の設計と読めます。清涼感は使用感の演出であり、肌の状態を変えることを意味するものではありません。

保湿の層は、表示の2番目に置かれたグリセリンに、PEG-8、ソルビトール、BGが加わる構成です。グリセリンが脂肪酸より前に並んでいる点は、石けん単独の基剤に保湿成分を合わせる組み立てを表しています。ただし洗い流す製品である以上、これらの寄与は洗浄中から直後の肌当たりを整える方向と捉えるのが妥当で、保湿の主役は洗顔後の化粧水や乳液の側にあります。

整肌の層としては、リニューアルで加わったチャ葉エキス(公式の「緑茶エキス」)が表示の末尾に、ユビキノンがその直前に並びます。ユビキノンはコエンザイムQ10とも呼ばれ、化粧品では酸化を防ぐ目的などで配合される成分とされます。いずれも配合量は公表されておらず、エキスや成分名から製品の働きを読み取るのは控えるのが安全です。品質を保つ成分としてはEDTA-4Na(キレート剤)が配合されており、公式のパラベンフリーという説明どおり、表示上パラベン類は見当たりません。

こんな人におすすめ / 向かない人

おすすめな人

  • 石けんを土台にした、さっぱり側の洗い上がりの洗顔料を選びたい人
  • 洗浄成分を重ねず、石けん単独で組んだシンプルな基剤を確認して選びたい人
  • メントールによる清涼感のある使用感を好む人
  • 無香料・無着色の洗顔料を条件にしている人

向かない人

  • 洗い上がりのつっぱり感が苦手で、石けんを使わない基剤や当たりを和らげる成分を重ねた基剤を選びたい人
  • メントールやエタノールの清涼感・刺激を避けたい人
  • 泡立てる手間を省き、容器から泡で出てくる洗顔料を使いたい人
  • 公式訴求の粉体がどの成分かを全成分で特定してから選びたい人

本製品は、脂肪酸4種と水酸化Kによる石けん単独の洗浄基剤に、粉体の含水シリカ、清涼感のメントール、グリセリンを中心とした保湿の層を合わせた洗顔フォームです。訴求と基剤の方向がそろってさっぱり側に寄っている分、つっぱり感や清涼感をどう受け止めるかが選ぶ際の分かれ目になります。洗顔に求めているのが「洗った手ごたえ」なのか「洗い上がりのやわらかさ」なのかを起点に判断するとよいでしょう。

よくある質問

Q. 石けん系の洗顔料と、石けんを使わない洗顔料は何が違いますか

石けん系は、脂肪酸を水酸化Kなどのアルカリで中和した石けんを洗浄の土台にする洗顔料です。泡立ちがよく、さっぱりした洗い上がりになりやすい一方、弱アルカリ性のため洗い上がりにつっぱり感が出やすい傾向があるとされます。石けんを使わない洗顔料は、アミノ酸系などの洗浄成分を組み合わせて基剤を作るもので、洗い上がりはマイルドな方向とされます。本製品は全成分に脂肪酸と水酸化Kが並び、ほかの洗浄成分を重ねていない石けん単独の側です。

どちらが優れているというより、洗い上がりの好みと肌の感じ方で選ぶものです。皮脂の多さを自覚していても、つっぱり感が気になる場合は無理に続けず、洗顔料の系統を見直すのが現実的です。

Q. 公式説明の「W皮脂吸着パウダー」はどう読めばよいですか

全成分上で吸着目的の粉体として読める成分は含水シリカです。含水シリカは化粧品で皮脂などを吸着する目的や感触を調整する目的で使われる粉体とされますが、公式の「W」が何を指すのかは公式情報から確認できませんでした。

また、粉体が配合されていることは、洗い上がりの皮脂の残り方を保証するものではありません。泡立て方やすすぎ方、洗顔後のスキンケアによっても感じ方は変わります。訴求語は処方の方向を示す説明として受け止め、中身は全成分で確認するのが確実です。

Q. ひげ剃り前後の洗顔に使えますか

本製品は洗顔料として設計された製品で、本記事で参照した公式の使用方法は泡立てて洗顔する手順のみで、シェービング用途への言及は確認できませんでした。ひげ剃りに使う泡としてではなく、ひげ剃りの前後に顔を洗う洗顔料として扱うのが無難です。

ひげ剃りの直後は肌が一時的に敏感に傾きやすく、メントールやエタノールによる清涼感を刺激として感じることもあります。剃った直後に使う場合はこすらず泡で包むように洗い、しみる、赤みが出るなど肌に異常を感じた場合は使用を中止し、症状が続く場合は皮膚科など専門家への相談を検討してください。